そもそも「カイロプラクティック」とは何か?
カイロプラクティックとは1895年にアメリカでデビット・パーマーによって発案された代替医療のひとつで、神経・骨格・筋肉の問題を専門に治す治療法です。
ギリシャ語で「カイロ」は『手』、「プラクティック」は『技』を意味します。よっておもに治療は手によって施されます。
東洋医学の自分の体は自分で治すと言う自然治癒力を重んじている一方、西洋医学と同様リサーチをベースにしている医療なので、丁度東洋医学と西洋医学の間にある医療と考えて良いでしょう。
WHO(世界保健機関)ではカイロプラクティックを補完代替医療として位置づけており、アメリカをはじめ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど約40カ国で資格•法制化されており、現在100カ国以上で実施されています。
世界保健機関(WHO)が定める国際基準のカイロプラクターになる為には4300時間以上の教育が必要です。
カイロプラクティック学(検査学、治療テクニック、診断•治療、カイロ理論)1400時間以上、基礎•臨床科学(生物学、化学、解剖学、生理学、病理学、生体力学、健康学、診断学、教養教育)1800時間以上、臨床実習(臨床実践)1000時間以上、トータル4300時間以上の教育が必要となります。
下記のメディカルスクールとの比較を見て分かる様にカイロプラクティックは解剖学、生理学、診断、レントゲン、整形外科的分野でより勉強時間を割いています。なぜなら、カイロプラクティック治療には的確な診断が必要だからです。問題のある部位だけでなく、体全体の影響をも考えあらゆる角度から分析し改善していかなければならないのです。
【最低限必要な時間】
カイロプラクティック大学 メディカルスクール
456 解剖学/発生学 215
243 生理学 174
296 病理 507
161 化学/生化学 100
145 微生物学 145
408 診断 113
149 神経学 171
56 心理学/精神医学 323
66 産婦人科 284
271 レントゲン 13
168 整形外科 2
骨盤矯正の必要性
積み木の土台に当たる骨盤を矯正することで全体のバランスを整えます。
足を組んで座る姿勢が癖になっている人や、片方の脚に体重をかけて立つ癖がついてる人は要注意です。長期にわたる動作の積み重ねが骨盤を歪ませる原因になります。例えば、右足を上に組む場合は、右側の骨盤がずれやすくなります。
骨盤は積み木の土台に喩えることができます。下の積み木がしっかりとバランスよく安定していなければ、上の積み木は崩れてしまいます。腰痛だけでなく、肩凝り•首の痛み•頭痛で来院される患者さんを調べてみると、その原因が骨盤のずれであることがよくあります。これは、骨盤が背骨を通して頭までつながっているためです。
骨盤と背骨のつなぎ目に仙腸関節という部位があり、腰痛で来院される患者さんに「どこが痛いですか」と問診すると、まず仙腸関節を指し、それから少し上の腰を指す人がいます。このように、腰痛の場合、骨盤の歪みが一番の原因になっている場合が多い様です。治療では足の長さ、骨盤、脊椎の歪みをチェックし、矯正等を施します。正しい状態に骨盤を維持させるため、しばらくサポーターをしてもらうこともあります。家庭でもエクササイズボールを利用して、簡単な運動を習慣化するようにお勧めしています。ボールを使ったエクササイズは負担が少なく、骨盤の動きを良くし、腰回りや太ももの筋力アップに最適で、骨盤矯正の効果を持続させてくれます。
出産後の骨盤矯正の必要性
出産後は骨盤を支えている靭帯が緩んで骨盤を広げるため、大きく歪みます。
開いた骨盤は、時間が経つにつれて徐々に戻ってはいきますが、右と左の骨盤が同じように戻らない事や、妊娠前の状態に戻らないで固まってしまう事が多い様です。ダイエットしたのに妊娠前の状態より腰回りがもたつく、妊娠前のズボンが入らないと言った問題はそれらが要因の1つだと考えられます。
出産後に開いた骨盤をそのままにした状態で、お母さんたちは重労働とも言える育児を行っています。長い時間赤ちゃんを抱っこしたり、無理な姿勢で寝かしつけたりしていることで、腰にも負担を与えています。忙しい時間の合間を縫って骨盤矯正をすることが腰痛の改善/予防につながり、育児自体も非常に楽になることや子育て後のプロポーションにも大きな影響を与えると言う事を知っていただきたいと思います。
治療自体は決して痛みを伴うものではありません。カイロプラクティックは痛いというイメージを抱いている方もいるようですが、入念な検査のもと構造上無理のない状態での矯正をおこないますので、安心して治療を受けてください。
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